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第94回 9月病の予防と対策

2016.9.16 - [健康]

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春からのストレスが溜まった上に、蒸し暑い夏に体力を消耗して心身に不調が出ることを「9月病」と呼んでいます。季節が起因する症状と言えば、新入社員や新入生などが新しい環境に適応できずに心が疲れてしまう「5月病」がよく知られていますが、「9月病」とはどういう病気なのでしょうか。
 
症状
5月病と同じく無気力、疲労感、不安感、焦り、落ち込み、イライラなどがあります。体の症状としては、睡眠障害(不眠・過眠)、頭痛、めまい、肩こり、食欲不振などが現れます。

9月病の症状のうち、もっとも注目されているのは、「睡眠障害」です。それまでは何ともなかったのに、急にきちんと睡眠が取れなくなったという人は要注意です。「なかなか寝付けない」「朝早く目が覚める」「夜中に何度も目を覚ます」などの症状があらわれたら、9月病のサインかもしれません。
 
眠る前にはリラックスを
9月病での不眠の原因は、主にストレスです。その日に溜まったストレスは眠る前に解消するのが原則です。布団に入る前の1時間は、心から楽しめる趣味や軽めの読書、静かな音楽鑑賞などをしてみてはいかがですか?ただし、興奮したり集中し過ぎたりすることは逆効果なので注意が必要です。
また、38~40度のぬるめのお風呂に20~30分入ると、心身ともにリラックスして寝つきが良くなります。ぜひ試してみてください。
 
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休日は寝すぎない・夜更かししない
本当は毎日、睡眠不足にならないように睡眠時間を確保できればよいのですが、難しいのが現実です。その為1週間単位で睡眠時間を調節する必要があります。平日は睡眠時間が短くなりがちの為、かわりに休日は長めに眠って睡眠不足を解消しましょう。
とはいえ、休日に眠りすぎると逆効果です。平日の睡眠不足を取り戻そうとしていつまでも布団の中にいても、質の悪い睡眠が続くだけで疲労が回復しません。休日でも、平日の起床時間+2時間以内に寝床を出ましょう。いったん起きて活動しても眠気が強ければ仮眠や昼寝をし、夜は平日よりも少し早めに眠ると次の1週間を頑張れます。

トリプトファンでうつ気分を追い払う

睡眠の質を高めぐっすり寝るための準備として朝の朝食は大事です。朝起きて朝食を食べること自体が体内時計をリセットさせ、1日のリズムを整えてくれます。そんな朝食には睡眠を良くするためにどんなものを食べればよいのか、それはトリプトファンが多い食事です。%e3%83%88%e3%83%aa%e3%83%97%e3%83%88%e3%83%95%e3%82%a1%e3%83%b3
トリプトファンは、ヒトの体内で作られない必須アミノ酸の一つです。トリプトファンは牛乳や乳製品、豆・豆製品、バナナ、アボカド、肉類、すじこ、たらこに比較的多く含まれています。朝食をとる習慣がない人は、バナナと牛乳から始めるのがオススメです。
トリプトファンは体内に入って脳に運ばれたあと、セロトニンに変化します。セロトニンは集中力を司る交感神経に作用して、血圧・体温を上昇させる働きをしています。セロトニンがきちんと分泌されていると朝ちゃんと目が覚めて、日中も活動できるのです。そして、夜になるとセロトニンは「睡眠ホルモン」であるメラトニンに変わり、眠りをサポートします。朝食にトリプトファンを多くとると、ぐっすり眠れて目覚めが良くなり、日中の気分も落ち着くので一石二鳥といえます。
 
睡眠・食生活を少し意識するだけで体にいいことがたくさんあります。なるべく朝日をしっかりと浴び、普段から運動を心がけるようにすることが9月病の予防にもつながるのでぜひお試しください。

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