第4回 お薬の効き方
2013.1.4 - [4. お薬の効き方 / お薬のキホン]
皆さんは、薬が体の中でどうなっているか、ご存知ですか?
ここでは、体内での薬の流れと効き方について、簡単にですがお話したいと思います。
◆体内での薬の流れ◆
・吸収…口から飲んだ薬は、胃や小腸(主に小腸)から吸収されて血液の中に入ることを薬の「吸収」といいます。
・代謝…胃や小腸から吸収された薬や全身を巡った薬は、血流に乗って肝臓へ運ばれ、いろいろな酵素によって分解されることによって、効果が現われたり、無くなったります。これを「代謝」といいます。
・分布…胃や小腸で吸収されて血液中に入った薬や肝臓で代謝された薬が、血流に乗り、いろいろな臓器や組織に運ばれることを「分布」といいます。薬はそこにとどまり効果を現します。
・排泄…薬は最後には、消化管へ分泌されたものは便の中へ、血液中に入っていたものは腎臓を経由して尿の中へ行き、体外に出されます。これを「排泄」とよびます。
薬は、実はこのような流れで体内を移動しています。
◆薬の効き方◆
薬の効き方は血液中の濃度で決まって、濃度が一定以上にならないと効果を発揮できません。決められた1回に飲む薬の量や1日に飲む回数は、体の必要な場所で効果が現れる濃度になるように調整されています。
そのため、薬の飲む量を勝手に増やすと、濃度が必要以上に高くなり、薬が効きすぎて副作用を引き起こすおそれがあります。また、逆に飲む量や回数を減らすと、濃度が低くなりすぎて、薬の効果が現れません。
なので、薬を使用するときは、自分の判断で行わず、必ず医師、薬剤師の指示に従うようにしましょう。
【参考】
日本OTC医薬品協会、薬の正しい使い方、