第17回 魚の目・たこ
2010.3.4 - [生活]
靴を脱いだ時に指やその付け根のあたりが赤くはれたり、固くなったりしているところはありませんか?放っておくとどんどん角質化が進み、悪化すると痛みで歩けなくなる恐れもあります。
■魚の目・たことは?
魚の目・・・・・ 角質化した部分の中央に芯(核)ができ皮膚の奥深く(真皮)に入り込んでいったもの。
神経を刺激するため、痛みを感じる。
た こ・・・・・・ 足の裏や指が靴にあたり、その部分が角質化したもの。皮膚が厚く盛り上がり、触ると固く感じる。芯がないので痛みは感じない。
■魚の目・たこになる原因
原因のほとんどは「足に合わない靴」です。
・サイズの合っていない靴
小さめの靴を履いていると足の指やつけ根に靴があたり圧迫され続けます。靴幅が狭いと指が両側から圧迫され指と指の摩擦が起こります。大きめの靴は足が靴の前側へとすべっていき、やはり指やつけ根のあたりが圧迫されて同じことが起こります。
・底の薄い靴
底が薄いと地面から受ける衝撃が大きく足の裏が圧迫されます。
・ヒールの高い靴
ヒールが高いと、指のつけ根の横ラインに大きな荷重がかかります。
こうした圧迫や摩擦によって、皮膚は自分を守るために固くなり、魚の目やたこになります。
■予防するには
自分の足に合った靴を選びましょう。底の低い靴などはクッション性のいいインソールを敷きましょう。仕事柄ヒールの多い人は少し大きめのサイズを選び、インソールを前半分に入れるといいでしょう。
■このようなことは禁物!
角質化が進んでカチカチに固くなると、自分でカミソリやカッターで削る人がけっこういますが、消毒が不十分なためにバイ菌が入り、足やリンパ節の炎症を起こす人が少なくありません。特に魚の目は芯をほじくりだそうとして深く削りすぎ、炎症を起こしがちなので要注意です!
また、魚の目やタコだと思っていたものが、実はウイルス性のイボだったということがあります。このようなイボの場合、削ったりすると他にも感染し広がってしまいます。
■治療
自分で治す場合・・・ 魚の目やタコを除去する薬剤の入った保護パッドを利用するほうが、衛生面からも安心です。保護パッドでも治らないときは早めに皮膚科で検査し、魚の目やたこかどうか調べてもらいましょう。
病院での治療・・・・ 痛みがひどかったり悪化した場合には、病院でとってもらうこともできます。(レーザーや電気メス、薬を使った除去法など)※手術法によっては保険のきかないものもあるので、事前によく確認しておきましょう※
手術で除去しても、自分の足に合わない靴を履き続けていると再発します。予防の基本は「靴選び」です。
■ほかの病気との関連性
足の冷えやすい人は、血行不良から皮膚の角質化が起こりやすいといわれます。中高年の方では、動脈硬化や糖尿病と関係していることもあります。動脈硬化の場合は足の血行不良から、糖尿病では末梢神経の障害から魚の目やたこができやすくなるからです。逆に、魚の目やたこが治らないことから動脈硬化などの病気が発見されることがあります。靴などの病気が思い当たらない場合はこうした病気も疑い、検査を受けてみましょう。