第18回 湿布薬の使い方
2010.4.4 - [生活]
肩こり、腰痛、筋肉痛など、こりや痛みの解消に手軽に使用できる湿布。医薬品の1つである湿布ですが、残っている湿布を適当に使おうとしていませんか?正しい湿布の使い方を守りましょう。
■湿布薬ってなに?
湿布薬の剤形は大きく2種類あります。
パップ剤・・・・・
厚みがあり、水分を含んでいる
水の濡れを利用した粘着で肌に優しい
温湿布と冷湿布がある
テープ剤・・・・・・
薄くてベトつかない
伸縮性、粘着性に優れる。
湿布薬は他の外用薬(塗り薬など)とここが違います!
《長 所》
・患部の状態により温冷タイプの使い分けができる
・患部に安定して直接貼付できるので安定した薬効を得られる
・効果が持続しやすい
《短 所》
・よく動かす部位や曲げる関節部には不向き
→湿布薬に切り込みを入れる工夫で解消!
・皮膚が弱い人でかぶれることもある
■冷湿布と温湿布どちらがいいの?
冷湿布と温湿布どちらを使うか迷うことありませんか?
どちらを使うかは、使用部位の症状によって選択します。
冷湿布
水分による冷却効果と冷感成分による効果を期待したもの
急性の痛み
炎症を起こしていて、痛みや腫れがあるとき
温湿布
血管拡張、局所循環の改善を目的としたもの
慢性的な痛み
炎症がなく、お風呂などで温めると楽になるとき
■湿布薬の注意点はなに?
湿布薬を正しく使うためには安全に使用することが大切です。使用上の注意を守りましょう。
1.粘膜、傷口、湿疹などのあるところには使用しない
2.汗や水気をよく拭き取ってから貼る
3.かぶれることがある
→貼る場所を少しずらす、短時間の使用にする、パップ剤タイプの場合はガーゼを挟めたりするなどの工夫をしましょう。
4.成分によっては
→喘息をおこしたことがある人は使用しない
→光線過敏症の症状が現れるので注意する
光線過敏症とは・・・?
健康な皮膚では起こりにくい紫外線の量でも引き起こされる皮膚の過敏反応です。異常な日焼け症状、発疹、発赤、水疱などの症状が現れます。予防するには、貼っている部分を紫外線に当てないようにすることです。
5.温湿布は、はがしてすぐの入浴はやめましょう。
貼付部位で温感刺激が強く赤く腫れたりヒリヒリすることがあります。入浴する際は、30~60分前にはがしておきましょう。
湿布により使用回数や注意点が異なるので説明書の確認や薬剤師に聞くなどして正しい使い方を守りましょう。また、
・激しい痛みがあるとき
・原因不明の痛みが続くとき
・患部がひどく腫れているとき
このような時は他要因の可能性もあります。病院を受診しましょう。