基礎体温は女性に必要な情報をたくさん教えてくれます。
基礎体温をつけることで、自分の体調やホルモンバランスなどをより理解できるようになります。
最近では女性の社会進出が増加し、ストレスなどによりホルモンバランスが崩れやすい状態にある女性が増えています。したがって、ホルモンバランスを知ることが出来る基礎体温は、女性のセルフチェックとしての大きな役割があります。

 

■基礎体温とは
基礎体温とは、必要最小限のエネルギーしか消費していない安静状態で測定した時の体温のことを指します。
一般的には月経開始日から排卵日まで約2週間の低温期が続き、排卵日を境に体温が0.3℃～0.5℃程度上昇し高温期へ移行します。そして約2週間高温期が続いた後、再び体温が低下し月経が始まります。このように、基礎体温には毎月低温期と高温期があり、一定のリズムが保たれています。

 

■基礎体温からわかること
・排卵日
・排卵の有無
・月経日
・妊娠しているかどうか
・黄体の機能不全
・卵巣の機能不全

 

■基礎体温の測り方
基礎体温を測るためにはまず婦人体温計を準備しましょう。
ホルモンの働きによって変化する体温は0.3～0.5℃という微妙な温度なので、目盛りが細かい婦人体温計で測定する必要があります。
測り方は、朝目が覚めたら寝た状態のまま、体温計の測温部分の先端を舌下の根元にある筋の両側へあてて測ります。
測っている間は軽く口を閉じ、体温計がずれないように気をつけましょう。

 

＜注意する点＞
・測る前に起き上がったり動いたりしない
・最低4時間以上の睡眠をとってから測る
・できるだけ毎朝同じ時間に測る

 

中でも特に注意しなくてはいけないのは、測る前に動かないということです。少しでも体を動かすと体温に変化が出てしまうため、体温計は寝る前に枕元に置いておくことをおすすめします。

 

■基礎体温の異常
基礎体温は通常、毎月規則正しく排卵が行われている場合は低温期（約2週間）と高温期（約2週間）がはっきりと分かれていますが、そうではない場合、さまざまな原因が影響していると考えられます。

 

1.低温期が長い
排卵が遅れている可能性がありますが、その後の高温期が約2週間きちんとあれば気にする必要はありません。
ただし、低温期が1ヶ月以上も続く周期が繰り返される場合は、卵巣の機能不全が疑われます。
早めに病院を受診しましょう。
2.高温期が短い
高温期が9日未満しかない場合、黄体の機能不全が疑われます。
早めに病院を受診しましょう。
3.高温期が長い
高温期が2週間以上あり、月経がない場合、妊娠の可能性があります。
市販の検査薬を試してみましょう。
4.高温期がない　または　高温期と低温期がはっきりしない
無排卵月経が疑われます。
このような周期が繰り返される場合は、早めに医師に相談して下さい。