第39回 特定健康診査
2012.1.31 - [健康]
■特定健康診査とは?
健康保険法の改正により2008年4月より40歳~74歳の保険加入者を対象に、全国の市町村で導入された健康診断のことです。「特定健診」や「メタボ健診」と呼ばれることもあります。
この特定健康診査は、糖尿病・高脂血症・高尿酸血症などの生活習慣病の発症や重症化を予防させることを目的として、この該当者や予備群を減らすために行うものです。
その検査項目は次の通りです。
特定健康診査項目
1. 問診
2. 診察
3. 身体計測(身長・体重・胸囲・肥満度・BMI)
4. 血圧測定
5. 血液検査
(中性脂肪・HDL、LDLコレステロール・GOT・GPT、y-GTP・血糖・HbA1c)
6. 尿糖・尿たんぱくの有無
従来の健診に腹囲が追加されており、男性が85cm以上、女性が90cm以上の場合、※メタボリックシンドロームと言い、その状態が続くと動脈硬化が促進され、虚血性心血疾患、脳血管障害などの病気のリスクが高まります。
血液検査ではLDLコレステロール、HbA1c(グリコヘモグロビン)が必須項目として新たに追加され、総コレステロールが削除されています。
※メタボリックシンドローム・・・内臓脂肪型肥満と糖質や脂質などの代謝異常、または高血圧が合併した状態。心臓血管系の病気の引き金となるため、注目されるようになりました。
■肥満から始まる生活習慣病の連鎖反応(メタボリックドミノ)
腹囲が85cmを超えた瞬間に、健康体が一転して病気を発症することはありませんが、太り始めたそのときから一生の中で時間を追ってドミノ倒しのように発症します。
肥満から高血圧、脂質代謝異常、糖尿病、動脈硬化が連鎖的に起こり、 最終的には心筋梗塞や脳卒中のような脳・心血管系の病気で倒れるまでの流れがドミノ倒しに似ていることからこのように命名されました。
■リスクの多い場合は特定保健指導
メタボリックシンドロームの診断基準に沿って複数のリスクを持つ方に医師、保健師、管理栄養士などによる特定保健指導が行われます。
これは生活習慣病の前段階であるメタボリックシンドロームの人に生活改善を促し、生活習慣病を予防しようという考えから行われるものです。
しかし2009年度の被扶養者の特定健診受診率は、被保険者の半分に満たないのが現状のようです。今健康な方こそ未来の健康のために特定健診を受けましょう!