第50回 爪
2012.12.31 - [健康]
■爪の役割
どうして爪はあるのでしょうか?爪は指先を保護しています。また、指先で物をつかむ時、爪が支えとなって物がうまくつかめるようになっています。足の指に爪がなければ、つま先に力が入らず、上手く歩けない事になります。爪は私たちにとって、重要な役割を持っているのです。
また、昔から爪は「健康のバロメーター」と言われています。爪の状態は健康状態をある程度推測することもできるのです。
爪で見る健康状態を簡単にご紹介いたします。
●爪の色
色やつやの状態を見ると、現在の健康状態が分かります。ピンク色でつやがあれば病気が良くなってきている証拠といえます。
●爪の表面
縦筋が出来る事がありますが、これは病的なものではなく、老化現象なのです。しかし、横じまが出来たり、横に波をうっている時は病気が原因の場合があります。深い溝が出来る時は貧血などの血液の病気、糖尿病、亜鉛欠乏症などが疑われます。
●色の変化
帯状に白く濁る場合はネフローゼ、黄褐色になれば手足のむくみを起こす病気の兆候、黒褐色は肝臓病、血管、ホルモンの病気、薬の副作用などの疑いがあります。
茶色の縦じまは爪に出来るほくろで、気にすることはありません。しかし急に色が濃くなった場合は注意が必要です。
貧血気味の人は、血液によって爪に届けられる栄養が不十分な為、弱く、割れやすくなってしまいます。冷え性の人も、指先の血行が悪く、爪が割れやすくなってしまいます。「割れやすい・もろい」という状態が進むと、爪はスプーンのように反り返ってしまいます。これは爪への血液が不足している為に起こるSOSのサインなのです。
■健康な爪を維持するには?
健康な爪には光沢があり適度な厚みがあります。爪は皮膚の一部であり、主成分のケラチンというたんぱく質をバランスよく、しっかり摂る事が重要です。
爪を丈夫で健康な状態に保つのに必要な栄養素は、たんぱく質・ミネラル・ビタミン類です。爪や爪周辺の皮膚を健康で丈夫に保つためにも、毎日の食生活で必要な栄養素をバランスよく摂取する事が大切なのです。
ただ、爪にも皮膚と同じように老化現象などがあり、全ての爪の変化は健康が直接原因ではない症状もあります。
皆さんも爪の状態を見て健康チェックしてみませんか?