第58回 PTSD~外傷後ストレス障害~
2013.8.14 - [病気]
皆さんはPTSDという言葉を耳にしたことはありますか?
ここ数年マスコミでも取り上げられるようになってきた言葉なので聞いたことがある人が多いかもしれませんが今回はそのPTSDがどんな病気なのか、またなってしまった時の予防法や生活上の注意などをご紹介したいと思います。
■PTSDとは
PTSDとは、東日本大震災のような心身に大きなストレスを経験した後、長く続く心身の病的反応です。
通常はショックな出来事を体験しても時間の経過とともに徐々に落ち着き記憶は薄れていきますが、ショックが大きすぎる時やストレスに過敏な人、自我が未発達な小児では、大きな障害が残ることがあります。
■原因になりうる出来事
・大きな自然災害(地震、洪水、火山の噴火など)
・人工災害(原発事故、航空機事故、列車・交通事故、火災など)
・犯罪など
■主な症状
・原因となる出来事の再体験(フラッシュバックや苦痛を伴う悪夢)
・類似した出来事に対する強い心理的苦痛と回避行動
・持続的な睡眠障害、集中困難、過度の警戒心、過剰な驚愕反応など
これらの症状が、おおきなストレスを感じたあと数週間~数カ月の間に発症し、数カ月~数年続くというものです。
■予防と生活上の注意
ストレスを感じやすい人や小さな子どもはPTSDを発症する可能性が高いため早期から対応する必要があります。
PTSDと診断された人は我慢せず専門家や周りの人に相談し、またまわりの人もPTSDについて理解しその人を心理的に支える環境をつくることが重要です。
一般的なストレスは学校、家庭、仕事などで誰もが感じるものです。
そのストレスとうまく付き合うためにはストレスをためない、たまったら発散・解消することが大切です。
身体が疲れているときは睡眠を十分にとるなどの休息が、そして心が疲れているときはスポーツなどでリフレッシュするのが効果的と言われています。
自分に合った解消法を見つけて心と体の健康を維持しましょう。