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第69回 ごぼう

2014.7.12 - [栄養]

gobou1皆さん、ごぼうの根を食用にするのは、ほぼ日本だけだと知っていましたか?普段当たり前のように食べているごぼうですが、ごぼうについて知らない事はまだまだありそうですね。そこで、今回はごぼうと健康について紹介したいと思います。
 
ごぼうの有効成分
ごぼうの約8割が水分で出来ています。そして、他の主な成分として食物繊維があります。ごぼうの食物繊維は水溶性の食物繊維と不溶性の食物繊維が含まれています。また、カリウムやカルシウム、マグネシウムといったミネラルも豊富に含まれています。
 
ごぼうの健康効果
[便秘解消の効果]
ごぼうに多く含まれる食物繊維には、様々な健康効果がありますが、まず食物繊維と聞くと皆さんも思い当たると思うのが、便秘解消の効果です。このごぼうに含まれる食物繊維が、消化吸収されずにお腹の中を通過する為、腸を刺激して蠕動運動を活性化させ、便通を良くします。また、便秘による吹き出物や肌荒れといったお肌のトラブルの解消も期待できます。
[発ガン予防]
不溶性食物繊維のリグニンという成分が、発ガン物質など有害物質を体外に排泄する機能があり、ガンの発生を抑制すると言われています。
[整腸作用]gobou2
ごぼうに含まれる食物繊維には、腸内の善玉菌を増やし、悪玉菌の繁殖を防ぐ事で腸内環境を整える働きもあります。
[血糖値上昇抑制]
水溶性食物繊維のイヌリンは、腸で水分を吸収するとゲル状になり、食べ物の移動を緩やかにする事で、糖質の吸収も緩やかになり、食後の急激な血糖値の上昇を抑制してくれます。
[コレステロール抑制]
不溶性食物繊維のリグニンは、胆汁酸を吸着して排泄を促す作用があります。胆汁酸の原料となるのがコレステロールであるので、排泄され不足となった胆汁酸を作る為にコレステロールが消費され、結果コレステロールが減少し、血中コレステロールを抑制する事に繋がります。
[利尿作用]
ごぼうには、利尿作用もあるので体がむくんでいる時に食べると、体の余計な水分が尿になって排泄されむくみが解消される効果もあります。
[抗酸化作用]
ごぼうには、ポリフェノールも多く含まれており、そのポリフェノールには体に有害な活性酸素を分解して、老化や生活習慣病を予防すると言われています。
 
ごぼう摂取時の注意点itadakimasu_girl
これまで紹介した様に、ごぼうには様々な健康効果がありますが気をつけたい点もあります。ごぼうの多くが食物繊維である為、ビタミンAやビタミンCといったほとんど含まれていない栄養成分もあります。その為、食べ過ぎるとお腹が張り、胃腸トラブルになる事もあります。しかし、日本人の食物繊維摂取量は少ないと言われているので、食べ過ぎるという事はなかなかないかもしれません。ちなみに、日本人の食事摂取基準(2010年版)では、食物繊維の1日あたりの目標量は、18歳以上の男性が19g以上、女性が17g以上とされています。ごぼうの可食部100gあたりに食物繊維は約5.7g含まれているので、これを目安に日頃の食生活にバランスよくごぼうを取り入れてみてはいかがでしょうか?
 
ごぼうの調理のポイント
ごぼうを調理する際にアク抜きをすると思いますが、アク抜きによって多くの栄養素が失われてしまいます。
そこで、しっかりごぼうの栄養を取る為に、以下の2点に気を付けて調理して下さい。
1、ごぼうの皮は剥かず、表面をこそげ落とす。
2、アク抜きは酢水に短時間浸すだけに浸す。
 
皆さんも様々な健康効果のあるごぼうを適度に食事に取り入れて、健康生活をしてみませんか?
ごぼう茶

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