第86回 ノロウイルス
2016.1.26 - [病気]
最近さらに冷え込むようになり、雪もどんどん積もってきました。日々の雪かきなどで体調を崩さないようにお気をつけてください。
今回は冬に気を付けて頂きたい「ノロウイルス」についてです。
■ノロウイルスについて
ノロウイルスは、冬に多く発生する感染性胃腸炎や食中毒の原因となるウイルスです。非常に感染力の強いウイルスで、感染が広がり多くの人に被害が及ぶことがあります。
■どうやって感染するの?
1.感染した人の糞便や嘔吐物に直接触れた指などから口に入って感染する
2.糞便や嘔吐物が乾燥したものがチリやホコリになって口に入る空気感染
3.汚染された手で触れられたドアノブやスイッチ等を触って感染する
このような様々な理由で感染する可能性があります。ノロウイルスは人から人に感染するケースが最も多いとされています。
食べ物からは、ウイルスに汚染された食品を食べることで感染することがあり、主に「かき」等の二枚貝を生や十分に加熱せず食べることで感染するケースが多いです。
■症状
ウイルスに感染すると、症状が出るまでに24~48時間程かかります。
軽い発熱(37℃~38℃)がある他に、急な吐き気や嘔吐、下痢などが特徴的です。症状は数日で回復することが多いですが、便中には約2週間はウイルスが含まれているので、ここから再び他の人に感染する恐れもあります。
最近は不顕性(細菌やウイルスなどの病原体に感染したにもかかわらず感染症状を発症しない状態)のノロウイルスが流行しており、ウイルスに感染しても人によって症状が出ないことがあり、自分が感染していることに気づかずに感染を広げてしまうこともあります。
■ノロウイルスの予防方法
1.手洗い
ノロウイルスの予防で、簡単かつ重要なのが「手洗い」です。
ノロウイルスは非常に小さく、爪の間や手のしわにも入り込みます。特に爪の間や付け根はウイルスが入り込みやすいので、意識して綺麗に洗う必要があります。
手洗いは、自分が感染しない為にも大切ですが、感染しても他人にうつさない事にも繋がるので、感染の予防と被害拡大の両面で重要とされています。
嘔吐物の処理後や、日常生活ではトイレの使用後などで特に念入りな手洗いが必要です。
2.清掃
ウイルスに汚染される可能性が高い環境が「トイレ」です。十分に汚れを落とした後に消毒しましょう。エタノールなどのアルコール類はノロウイルスに対して効果が無いため、次亜塩素酸ナトリウム等の塩素系漂白剤で消毒をすることが望ましいです。
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3.食品の加熱
ノロウイルスは熱に弱いため、十分な加熱によって食品からの感染を防ぐことが出来ます。食品の中心温度が85℃~90℃で90秒以上の加熱が望ましいとされていますが、この条件を満たしていなくても、加熱することによって感染のリスクも低くなります。
以上の点に気を付けて、ノロウイルスの感染症を予防し元気に冬を乗り越えましょう!