第113回 ミドリムシ
2018.4.17 - [健康]
皆様こんにちは。今回は「ミドリムシ」についてお話したいと思います。
ミドリムシは、理科の授業でおなじみのあの緑色の生物です。
5億年以上前に誕生し、微細藻類に属す微生物。
ミドリムシという名前ですが、昆虫ではなくワカメやコンブの仲間になります。
そして、植物のように光合成を行い栄養分を体内に溜め、動物のように自ら動くことが出来るという、地球上で唯一、植物でもあり、動物でもあるという、とても不思議で神秘的な生命体なのです。
1.小さな体に秘められた59種類の栄養素
ミドリムシは、顕微鏡でしか見えないほどの小さな体に「植物の栄養素」と「動物の栄養素」両方を備えており、なんとたっぷり59種類もの栄養素を持っています。
ビタミン、ミネラル、アミノ酸、不飽和脂肪酸(DHA・EPA)など、人間が必要とする栄養素のほとんどをその体に含んでいるのです。
ちなみにその消化吸収率は93.1%と、とても高く、ミドリムシから摂取した栄養のほとんどが吸収されるということになります。
2.腸内の乳酸菌が活性化
ミドリムシは乳酸菌との相性が良いことでも評価されています。
それはミドリムシが、乳酸菌の働きを活性化させる効果を持っているからです。
その効果は、乳酸菌を活性化させる能力で有名なオリゴ糖やクロレラよりもあるとの研究結果が出ています。
3. ミドリムシにだけ存在する「パラミロン」という成分
「パラミロン」とは、ミドリムシしか持っていない食物繊維の一種です。吸油性、吸水性に優れたスポンジのような構造をしており、脂肪、コレステロール、プリン体などの不要物がパラミロンに吸着し、そのまま便と一緒に体外へ排出する働きがあります。
これらのことから、ミドリムシを摂取することによっていろいろな効果が期待できますが、よくあげられているのが、
・野菜+肉+魚の栄養がしっかり補給できる
・豊富に含まれる栄養素が、免疫機能をアップ・便秘改善・アンチエイジングに働きかけてくれる
・不要な脂やコレステロールを吸収して排出し、メタボリック症候群の解消に期待できる
・他にも、血液中の善玉物質を増やす作用があることがわかってきました
小学校の時顕微鏡で見たあの生物が、こんなにすごい力を秘めていたなんて驚きですよね。
現在ミドリムシは、サプリメントやドリンクなど様々な商品で販売されています。
高い栄養素を気軽に摂取したい方は、ぜひ日々の食生活にミドリムシを取り入れてみてはいかがでしょうか。