第149回 アイスクリーム頭痛
暑い日が続くと、かき氷やアイスクリームを食べる機会が増えてきますよね。
美味しいアイスを食べた時、頭がキーンと痛くなった経験はありませんか?
実は、この頭痛には名前がついています。
その名も「アイスクリーム頭痛」。
何のひねりもない名前ですが、実は医学的な正式名称なのです!
今回はこのアイスクリーム頭痛についてのお話です。
■アイスクリーム頭痛はなぜ起こる?
はっきりとしたメカニズムは解明されていないものの、有力な説が2つあります。
- 冷たいものがノドを通ることにより、ノドにある三叉神経が刺激される。
この時の「冷たい」という刺激が大き過ぎたり急だったりすると、脳が「痛み」と勘違いしてしまう。
その結果、頭痛が起こってしまう。 - 冷たいものを食べると、急に口の中やノドが冷えるため、人間の体は、一時的に血流量を増やして温めようとする。
その時に頭に繋がる血管が膨張し、一時的な炎症が起きるため、頭痛が起きてしまう。
■アイスクリーム頭痛を防ぐには?早く治す方法はあるの?
- アイスやかき氷を食べる前に、コップ一杯の水を飲む
口の中の温度をあらかじめ少し下げておくことで、アイスを食べた時の三叉神経への「冷たい」刺激を小さくすることができます。
- 頭痛が起こったら、おでこやこめかみを冷やす
頭部を冷やすことで、痛みの原因である血管の拡張・炎症が抑えられます。
また、この時の冷たいという刺激が、痛みを紛らわす信号にもなるとされています。
- ゆっくり時間をかけて食べる
喉が冷える速さが抑えられ、神経への刺激や血管の拡張を緩やかにでき、頭痛が起きにくくなります。
暑い季節にはついアイスやかき氷を食べたくなりますが、食べ過ぎは夏バテの原因にもなるので禁物です。
1日に食べる量を決めたりして、食べ過ぎないように気を付けつつ、夏を乗り切りましょう!