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第119回 難消化性デキストリン

2018.12.26 - [栄養]

最近注目されている『難消化性デキストリン』という食品成分をご存知でしょうか?
「難消化性デキストリン」は特定保健用食品(通称:トクホ)や機能性表示食品に使われている、健康の維持・増進や病気の予防に効果を発揮する食品成分のひとつです。
トクホの商品は現在約1000品目ありますが、なんとそのうちの3がこの「難消化性デキストリン」を使った商品なのです。
難消化性デキストリンについて知っておくことは、健康を意識した食品選びにもきっと役立つはずです。
成分の特徴やうれしい健康効果について、簡単にご紹介いたします。

 【成分の特徴】
・デンプンを分解するときにできる水溶性食物繊維の一種。水溶性食物繊維は、体内で水分を吸着してさまざまな健康効果を発揮します。
・おもにトウモロコシやジャガイモのデンプンから作られています。難しい名前をしていますが、天然の食品成分です。
・水に溶けやすく、無臭でわずかな甘みがあります。飲み物や食べ物に混ぜても味の邪魔をしないため、さまざまな食品に使われています。

 【体内でのはたらき】
・整腸作用
水分を抱え込む性質があるので、便のやわらかを保ちながら量を増やし、便の通過時間を短縮させます。
・食後高血糖の改善作用
食事で摂取した糖質が腸から吸収されるのを遅らせ、食後の血糖値の上昇をおだやかにします。
・血中脂質の低下作用
余分な脂質を吸着して排泄し、中性脂肪やコレステロールなどの上昇を抑えます。

【おすすめの摂取するタイミング】
食後の血糖値や血中脂質の改善を期待するのであれば、食前または食中に摂取するのがおすすめです。先に摂取した難消化性デキストリンが食べものの吸収を抑えるので、食事の前か食事中に摂取した方がより効果が期待できます。
整腸作用を期待するのであれば、どのタイミングで摂取しても効果が期待できます。

☆粉末タイプのものなら、自分の好きな飲み物や汁物に溶かして食事といっしょに摂取できます。ただし、うどんやラーメンのスープに溶かしてしまうと、それを全て飲み干さなければせっかくの難消化性デキストリンが無駄になってしまいます。だからといって飲み干してしまうと、塩分摂取過剰になり健康を害することになりかねません。お茶やみそ汁など飲みきれるものに溶かすようにしましょう。

【お薬との相互作用について】
糖尿病のお薬のひとつに、αグルコシダーゼ阻害薬という種類のお薬があります。
これは難消化性デキストリンと同じく、食後の血糖値を上がりにくくする作用があります。
難消化性デキストリン自体は、お薬と比べてずっと効果が弱いので低血糖や副作用の心配はありません。
しかし、αグルコシダーゼ阻害薬を服用している場合は、その作用を強めることになります。
難消化性デキストリンを併用する場合は、かかりつけの医師に相談してみるとよいでしょう。

難消化性デキストリンのうれしい健康効果がおわかりいただけたでしょうか?
テック調剤薬局でも、「賢者の食卓」という粉末タイプの難消化性デキストリン商品を取り扱っておりますので、お気軽にご相談ください。
食後の血糖値が気になる方や脂質の多い食事を摂りがちな方は、普段の食事に難消化性デキストリンを取り入れてみてはいかがでしょうか。

 

 

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