【薬剤師監修】正しい手洗い・手指消毒の方法とは?冬の感染症対策をわかりやすく解説
11月に入り、青森でも朝晩の冷え込みが厳しくなってくると、風邪やインフルエンザなどの感染症が気になる季節になります。家庭や職場、学校などで日常的にできる対策として、まず見直したいのが「手洗い」と「手指消毒」です。
「水でさっと洗うだけで大丈夫?」「アルコール消毒をすれば手洗いは不要?」「手荒れが気になるときはどうすればいい?」と迷うこともあるのではないでしょうか。
この記事では、正しい手洗いの手順、手指消毒との使い分け、冬の手荒れ対策、家庭で続ける工夫まで、薬局の視点からわかりやすくご紹介します。
なぜ感染症対策に手洗いが大切なの?
私たちは日常生活の中で、ドアノブ、スマートフォン、買い物かご、手すりなど、さまざまな物に触れています。その手で口・鼻・目の周囲に触れると、手に付着した病原体が体内に入るきっかけになる場合があります。
手洗いは、手指に付いた汚れや病原体を洗い流す基本的な感染対策です。咳エチケットや換気などと組み合わせ、日頃から無理なく続けることが大切です。
正しい手洗いの方法を6つのステップで確認

手洗いでは、手のひらだけでなく、洗い残しやすい指先・指の間・親指・手首まで意識しましょう。
① 流水で手をぬらし、石けんをつける
手を流水でぬらした後、石けんを取り、よく泡立てます。
② 手のひらと手の甲を洗う
手のひらをこすり合わせ、反対側の手の甲も洗います。
③ 指先・爪の間を洗う
指先や爪の周りは汚れが残りやすい場所です。指先を反対側の手のひらに当てて洗いましょう。
④ 指の間を洗う
両手の指を組み、指と指の間も丁寧に洗います。
⑤ 親指・手首を洗う
親指を反対側の手で包むように洗い、手首も忘れずに洗います。
⑥ 流水で十分にすすぎ、清潔なもので乾かす
石けんを十分に洗い流し、清潔なタオルやペーパータオルなどで水分を拭き取ります。共用タオルの衛生状態にも気を配りましょう。
手洗いとアルコール手指消毒はどう使い分ける?

石けんと流水による手洗いは、汚れや病原体を物理的に洗い流す方法です。一方、アルコールを含む手指消毒剤は、手指の衛生を保つために利用されます。どちらか一方だけが常に正解というわけではなく、手の状態や状況に応じて使い分けることが大切です。
手が目に見えて汚れているときは、石けんと流水で
泥、食べ物、皮脂などの汚れが付いているときは、まず石けんと流水で手を洗いましょう。トイレの後や調理・食事の前など、生活場面に応じて手洗いを習慣にします。
手洗い設備がすぐに使えないときは、手指消毒剤を活用
外出先などで手洗いが難しい場合は、製品の表示に従ってアルコール手指消毒剤を使う方法があります。手指全体に行き渡る量を使い、乾くまでよく擦り込みましょう。
すべての病原体に同じ効果があるわけではありません
例えば、ノロウイルスに対しては、一般的なアルコール手指消毒だけに頼らず、石けんと流水による丁寧な手洗いが重要です。感染症の種類によって適切な対策は異なるため、最新の公的情報も確認しましょう。
手洗い・手指消毒を意識したいタイミング
日常生活では、帰宅したとき、調理や食事の前、トイレの後、鼻をかんだ後、咳やくしゃみをした後、体調の悪い人のケアをした後などに、手指衛生を意識しましょう。
ただし、何度も過剰に洗えばよいというわけではありません。必要な場面で適切に行い、手肌の状態にも気を配ることが大切です。
冬の手荒れを防ぎながら感染対策を続けるには?

寒い季節は空気の乾燥や暖房、繰り返す手洗いなどで手肌が荒れやすくなります。ひび割れや痛みがあると手洗い自体がつらくなるため、手指衛生とスキンケアを両立させましょう。
熱すぎるお湯を避け、洗った後はよく乾かす
熱すぎるお湯は肌への負担になることがあります。手洗い後は、こすりすぎずに水分を拭き取りましょう。
保湿剤を上手に取り入れる
手洗い後など、肌が乾燥しやすいタイミングで保湿剤を使うと、乾燥対策に役立ちます。香料などが刺激になる場合は、肌に合う製品を選びましょう。
赤み・かゆみ・ひび割れが続く場合は相談を
症状が続く、痛みが強い、湿疹が広がるなどの場合は、皮膚科などの医療機関へ相談しましょう。薬局でも保湿剤や市販薬の選び方について相談できます。
家庭でできる感染症対策の工夫
子どもには「一緒に洗う」習慣づけを
小さなお子さんには、手洗いのタイミングを声に出して伝えたり、大人が一緒に洗って見せたりすると、習慣にしやすくなります。年齢に合わせて見守りましょう。
高齢の方や介護が必要な方にも無理のない方法を
手洗い場まで移動しにくい場合や、手指を動かしにくい場合は、介助や環境の調整が必要なこともあります。皮膚の状態、体調、介護状況に応じて、医療・介護の専門職に相談しましょう。
手洗い以外の対策も組み合わせる
感染症予防は手洗いだけで完結しません。咳エチケット、室内の換気、体調が悪いときの休養、必要に応じた予防接種などもあわせて考えましょう。
インフルエンザの予防について詳しく知りたい方は、秋から始めたい感染症予防のポイントもご覧ください。
よくある質問
Q. アルコール消毒をすれば、手洗いは不要ですか?
A. いいえ。手に汚れがあるときや、ノロウイルスへの対策が必要な場面などでは、石けんと流水による手洗いが重要です。状況に応じて使い分けましょう。
Q. 手指消毒剤は多く使うほど効果的ですか?
A. 必ずしもそうではありません。製品の使用方法・使用量を守り、手指全体に行き渡らせることが大切です。
Q. 手荒れしている場合も手洗いは必要ですか?
A. 必要な場面での手洗いは続けつつ、保湿などのケアも行いましょう。ひび割れや湿疹が強い場合は医療機関へ相談してください。
テック調剤薬局でできる健康サポート
薬剤師によるお薬・健康相談
テック調剤薬局では、お薬の飲み合わせや市販薬の選び方、体調管理に関する疑問などをご相談いただけます。手指消毒剤や手荒れ対策の製品選びについても、気になることがあれば薬剤師にお尋ねください。
お薬・健康相談など、テック調剤薬局の取り組みをご紹介しています。お近くの薬局は店舗一覧からご確認ください。
管理栄養士による栄養相談
毎日の食生活や栄養バランスが気になる方には、管理栄養士による栄養相談もご案内しています。特定の食品だけで感染症を防げるわけではありませんが、健康的な生活習慣を考えるうえで食事は大切な要素です。
青森で地域の健康を支える仕事に興味がある方へ
テック調剤薬局では、薬剤師や管理栄養士が地域の皆様の健康を支える取り組みを行っています。地域に密着した薬局で働くことに興味がある方は、採用情報もぜひご覧ください。
まとめ|手洗い・手指消毒を正しく使い分けよう
冬の感染症対策では、石けんと流水による丁寧な手洗いを基本に、状況に応じて手指消毒剤を活用することが大切です。特に指先・指の間・親指などの洗い残しに注意しましょう。
また、乾燥する季節は手荒れへの配慮も欠かせません。保湿を取り入れながら、咳エチケットや換気などの対策も組み合わせ、日々の健康管理に役立ててください。お薬や市販薬、手肌のケアについて気になることがあれば、テック調剤薬局へお気軽にご相談ください。
この記事の監修者

監修薬剤師:
下山 詩織
テック調剤薬局大野店 管理薬剤師
保有資格
研修認定薬剤師、スポーツファーマシスト
プロフィール
薬剤師歴30年。これまでの経験を活かし、服薬指導や健康相談を通して、地域の皆様に寄り添い健康をサポートできるよう、気軽に相談できる身近な存在を目指しています。
参考資料
※本記事は一般的な健康情報の提供を目的としており、個別の診断・治療を行うものではありません。症状が強い場合や長引く場合は医療機関へご相談ください。