第32回 にきび
2011.6.19 - [病気]
「青春の証」ともいわれるにきび。思春期によく見られ、皆さんも1度は悩んだことがある身近な皮膚疾患ではないでしょうか。
今回は、にきびについてお話したいと思います。
■にきびとは
にきびは、毛穴(毛包)から過剰に皮脂が分泌されることによりできます。通常、皮脂は毛穴からでていますが、皮脂分泌が多いと毛穴からの皮脂の放出が間に合わなくなり、毛穴の中に溜まり、皮膚にもともと存在する細菌(皮膚常在菌)と皮脂が互いに影響して発症します。顔面や首、胸部、背中などさまざまな部位にでます。
■にきびの種類と症状
・白にきび
毛穴が閉じていることで皮脂が内部にとどまり、皮脂が白く盛り上がった状態になる、非炎症性のにきび。
・黒にきび
開いている毛穴に古い角質や酸化した皮脂がつまり、皮脂が内部にとどまった状態になる、非炎症性のにきび。
・赤にきび
にきびが悪化すると毛穴に詰まった皮脂に細菌が増殖し炎症を起こす。膿をもつこともある。中央が白く、周囲が赤く盛り上がった状態になる、炎症性のにきび。
■にきびの原因
■にきびのできる部位
にきびのでる部位は様々です。できる部位によっても原因がことなります。
・Tゾーンのにきび … 眉の上、鼻は皮脂腺が発達しているところ過剰な皮脂分泌があると毛穴が詰まってしまいにきびができやすい。
・あご・首のにきび … ストレスが原因のホルモンバランスの乱れによるにきびができやすい。
・口のまわりのにきび … 食べすぎ、脂っぽいものばかり食べるなど、偏った食事で、胃腸が弱ることによりできやすい。
・額のにきび … 思春期のホルモンバランスの乱れや前髪の刺激、シャンプーの洗い残しによりできやすい。
■にきびの為の洗顔
にきびをなくす基本は洗顔!!効果的な洗顔方法をご紹介します。
(1) 朝夜の1日2回、ぬるま湯(35~40℃)で洗いましょう。
(2) 洗顔料をよく泡だて、泡で汚れを包み込むように優しく洗いましょう。
(3) ぬるま湯で洗顔料が残らないよう丁寧にすすぎ、柔らかいタオルで軽く押し当てて水分を吸い取るようにしましょう。
その1) ゴシゴシとこするような強い刺激は肌を傷めるだけではなく、角質を厚くし、毛穴を詰まりやすくさせる原因となります。やさしく洗いましょう。
その2) 患部には「触れない、刺激を与えない」を心がけましょう。せっかく洗顔で肌を清潔にしてもにきびを触ったりすると刺激になり、炎症を起こしやすくなってしまいます。
その3) 保湿することで、肌のバリア機能が保たれます。洗顔後は化粧水や乳液で肌を整えましょう。
■にきびがあるときメイク術
・アイメイクや口紅だけなどポイントメイクだけにして、ベースメイクは控えましょう。
・ベースメイクをしたい場合は水性やオイルフリーのファンデーションを使用しましょう。
・早めに化粧を落とすようにしましょう。
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