第34回 骨盤の歪み
2011.9.19 - [生活]
最近テレビや雑誌で頻繁に骨盤の歪みについて取り上げられています。
なぜ骨盤の歪みが注目されているのでしょう。
骨盤の歪みは体のいたるところに支障をきたしてしまいます。食事制限も運動もしているのになかなか痩せない、という方も骨盤の歪みが関係しているかもしれません骨盤の歪みを治すには日常生活でも意識する事が必要です。
■骨盤のつくりと働き
骨盤は体の中心に位置し、仙骨、腸骨、恥骨、坐骨からできています。
また、股関節と連結していて、上半身と下半身を支える身体の土台にもなっています。上半身と骨盤をつないでいる腹直筋と脊柱起立筋、下半身と骨盤をつないでいるお尻の筋肉、太ももの筋肉、これらの筋肉によって支えられています。
そして、骨盤は日常生活の中で大変重要な役割を果たしています。身体のバランスを取ったり、歩行するのにも関係します。
■歪みの原因
骨盤は、腸骨と仙骨がちょうつがいのように繋がっています。まず、腸骨が仙骨との蝶番の部分を支点に、段々と開いていきます。
この場合、普段からだの左右片側ばかり重心でとってしまう人は、片方だけが極端に開いてしまうので、左右のお知りの大きさが違ったり、足の太さが左右で違うなどの状態になってしまいます。
腸骨が開くと蝶番の部分が外れやすくなり、外れてしまうと腸骨は上方向にスライドし、骨盤の高さも左右で違ったり、左右の足の長さが違うなどの状態になります。骨盤の周りの筋肉も衰えてしまい、骨盤を支えきれなくなり、角度、位置がずれていき、歪みの原因になります。
■歪みによる身体への影響
骨盤は背骨のバランスをとり、上半身の重さを受け止めたり、歩く動作の起点になっています。大腸・生殖器などを下から支える役割もあるので、骨盤が歪んでしまうと、これらの働きが正常に行われなくなってしまいます。そして体のバランスが崩れ、肩こりや腰痛など様々なトラブルの原因になってしまいます。
また骨盤が歪むと、痩せにくい体になってしまい、ダイエットしても下半身の肉が落ちないなんてことにもなります。女性の場合ですと、不妊の原因になることもあります。
骨盤が歪んでしまうと自然と腰が寝る状態が楽になってしまいます。そうなると、次は本来S字になっているはずの腰の骨が、まっすぐになる方向に力が加わり、腰骨の間を通っている神経が圧迫され神経が通いづらくなります。筋肉は神経の通わないところには付かないので、骨盤が歪むと運動をしても筋肉が付きにくくなるのです。神経の通った正常な体に戻すには、骨盤を矯正しながら運動をして筋肉を付けていくことが重要です。
■骨盤矯正による身体への効果
歪んでしまった骨盤を矯正することで得られる効果にはどの様なものがあるのでしょうか。
骨盤が正しい位置に戻ると、新陳代謝が活発になり、老廃物を出しやすくなります。そのため、美肌効果も期待できます。
さらに下に下がって圧迫されて弱っていた胃や腸などの動きが活発化するので、便秘解消、ダイエット効果、また背筋が伸びるのでバストアップ効果、O脚の改善も期待できます。
■日常生活からくる歪み
骨盤の歪みを治すにはどのようなことに気をつけて生活すればいいのでしょうか。
椅子に座ると脚を組んでしまう、姿勢が悪い、片側に重心をかけてしまう、片側ばかりで荷物を持ってしまうというような癖がある人は注意が必要です。
骨盤がずれてしまうと、ますます姿勢が悪くなります。楽な姿勢をとろうとして筋肉まで衰える、という悪循環が生まれてしまいます。歩き方や座り方、荷物の持ち方を一度見直してみましょう。
■骨盤を回して歪みを矯正
骨盤の歪みを解消するために骨盤を回すという方法があります。ただ骨盤をゆっくり回す運動を繰り返すだけのお手軽方法です。
まずは両足を、肩幅くらいに開いて、まっすぐに立ちます。膝はなるべく曲がらないように注意してください。あとはフラフープを回すように腰をゆっくり水平に回します。左右10回から30回ずつゆっくり回しましょう。
骨盤矯正をするための方法はテレビや雑誌などでもたくさん紹介されています。自分に合った方法で骨盤矯正をして、歪みのない身体を目指しましょう。